のんびりNCロードスター日記

はてなダイアリーから移行してきました。NCロードスターとか、猫とか、写真とか。

5MT

hisadoi2007-02-04

私のNCロードスター(標準グレード)のミッションは5MTなのですが、ディーラーに置いてある試乗車や自動車雑誌に登場するグレードは、ほとんどが「RS」や「VS」なので6MT(あるいは6AT)が多いですよね。 5MTは、今でこそ「NR-A」でも採用されていますが、NC発売当初は標準車だけで採用されており、廉価版的なイメージでした。 どうもNCロードスターの販売戦略は、「RS」をメインに据えているようで、標準車の露出は少なめです。 確かに、NCの6MTはMAZDAが細部まで拘って自社生産とした逸品です。 ちょっと試乗しただけですが、そのシフトフィールは「絶妙のカチリ感とスッキリ感」にあふれ、比較試乗したRX-8やMINI Cooper Sの6MTとは比べ物にならないほど良いものでした。 さらに、メンテナンス性を高める設計としているらしく、整備する側にも配慮されているようです。
 これに対して、5MTはどうなのかというと、基本はNAの頃から同じで、NBで細部を改良し、RX-8の標準車(210PS版)に搭載するにあたって高トルク/高出力に耐えるよう変更したミッションとのこと。 スッキリ感は6MTより少し劣りますが、軽くカチリと入るシフトは満足できるフィールです。 購入当初は「6MTに比べてガッチリとしたフィール」と感じたのですが、ある程度距離を走って馴染んだのか、ミッションオイル交換後は明らかに軽くシフトできるようになりました。
 MAZDAは何故NCのマニュアルミッションに5速と6速、2種類を用意したのでしょうか? 「6MTは高コストだから、廉価グレード用に5MTを残した。」とか「6MTは新開発なので、市場に出回って信頼性が高まるまでは旧来の5MTを残したかった。」とか言われているようですが、私はどちらも違うような気がしています。
 ロードスター以外にも、同一車種で5MT/6MT両方を搭載している車種はあります。 「レガシィ」「AUDI TT(初代)」「MINI」「RX-8」等がそうですが、いずれもエンジン出力(や駆動方式)が異なるグレードに応じて5MT/6MTを使い分けています。 ところが、NCロードスターのエンジンは全て同一スペック(※欧州向けには1.8Lもありますが)です。 
 NCの6MTのフィールはNCに良くマッチしていると思いますが、5MTの方が「ロードスターらしさ」をより強く感じるという意見もあり、私もこの意見には賛成です。 そもそもエンジンが2Lになってトルクバンドが広い(2500〜6700rpmで最大トルクの90%以上)ので、多少ステップ比が大きくても充分に速く(ロードスターは速さを追求するスポーツカーではないですが)走れるでしょうし、レブリミットのあまり高くないLF-VEエンジンで息の長い加速を楽しむには、5MTの方が好都合だと思うのです。 きっとMAZDA社内でもそういった意見があって、わざわざ5MTを残してくれたのだと思います。 しかし、新規開発した6MTを沢山売って元を取らないといけないので、走りに特化した「RS」だけでなく、「VS」にも6MTを拡大採用したのではないかと考えています。
 では、6MTを新開発してNCロードスターに搭載した積極的な理由は何か? 多分、NBで6MTがあったから5MTにしてしまうとスペックダウンという印象を与えてしまい販売(=売上)に悪影響が出ることを心配したことと、速さを追求するスポーツカーに搭載することを視野に入れているって事なのでしょうね。(^-^)